先輩看護師の実習記録インタビュー
先輩看護師の実習記録インタビュー

第2回 精神看護学

今回インタビューを受けてくれた先輩
Yさん
・お住まい:京都府
・年齢性別:30代男性
・対象実習:精神看護学

先輩看護師の実習記録インタビュー

●看護計画が正しいのか?


一番苦労された実習として、精神看護学を挙げてくださっていました。理由を教えて頂けますか?

そもそも、精神疾患自体が未解明な部分が多い疾患ですよね。なので、看護計画を検討して、それを実施したとしても、合っているのかどうかがとても不安になりましたね。
僕の場合は、認知行動療法を立案してやってみたけれど、「本当に合っているのか?」と常に手さぐりだったり、自分の中で考えがまとまらなかったりしました。

どうやって乗り越えられましたか?

精神看護学の実習は、他の実習に比べて、圧倒的に心理的介入が多いですよね。 なので、原点に戻って、相手の気持ちを理解することが大切だと思い直しました。対象者は、高齢者の方だったので、エリクソンの発達課題に沿うと「統合性」と「絶望」がありますよね。 その「統合性」の部分を引き出すようなかかわりを持って、もっと自信を持ってもらうような計画を立てました。

それは、どのような看護になっていったのでしょうか。

まずは、患者さまの生活史をヒアリングし、引っかかる部分を掘り下げて聞いていきました。その引っかかる部分については、ご本人のトラウマになっている可能性もありますから、プラスになるようなポジティブな表現を心がけました。
そして、グループメンバーを生徒に見立てて、患者さまに自分のご経験を語ってもらう「講座」を開きました。患者さまよりも若年者である僕たちにご自身の人生を伝えることで、 今まで生きてきた人生に自信を持ってもらう、という意図があります。

なるほど!! いい援助ですね! 
その援助は、うまくいきましたか?

患者さまが自信を持って積極的に話されたり、表情も明るくなったりして……。とてもよい援助ができたと感じました。

苦労はしたけれども、実りの多い実習だった、ということですね。

実習中は、患者さまや援助のことを考えると、眠れなくなったり、迷ったりしたこともたくさんあります。けれども、とても多くの経験を得られた実習になりました。

具体的に言うと、どういうことでしょうか。

精神の実習自体が、患者さまとどのようにコミュニケーションをとるのか、という「関わり方の勉強」のように感じました。
実習レポートも、通常は「介入」を評価されますが、精神看護学では、患者さんと関わりすべて、プロセスレコードについて重要視されて、担当の先生に採点されていました。
後から、そのプロセスレコードを振り返ることで、気がついていなかったことに気がつくこともできました。

看護師になるために必要なコミュニケーションを学ぶ機会でもあるわけですね。

そうですね。まだまだ僕自身、できていない部分もあると実感しています。常に頭の片隅で、相手を傷つけないように意識しながら話していますが、その慎重さが、自分の良さを消してしまっているのではないかな、とも思います。
でも、これは経験や場数を踏むことが重要なのだとも、思いますね。

●臨機応変な対応力


本来、精神疾患の治療期間は長いものですよね。実習は2週間と限られた期間になりますが、苦労された点はありますか?

想定していた計画が、予定通りに進まないことが多々ありました。当日になって患者さまの気が変わって、「今日は出かけるから、無理だよ」みたいなこともありました。

そういったときは、どうされるのですか?

談話室やロビーなどにいらっしゃる他の患者さまにお声かけします。
精神病棟は、閉鎖された空間の中で、入院患者さまたちによる「社会」ができています。リーダー的な方がいらっしゃり、それぞれの役割があり、患者さま同士の連携があるなかで、治療を受けています。
そのような入院患者さまたちによる「社会」の邪魔にならないように関わって、支援していくためには、コミュニケーションを取りながら、相手の特徴を把握していかなければならないですよね。

臨機応変な対応が必要、ということですね。

そうですね。難しかったですし、もちろん失敗もありました……。

差支えなければ、教えてください。

ある時、ロビーにいらっしゃる方にお声かけして、オセロをやることになったんです。最初僕が勝っていて、最後負けるという展開のほうが、その患者さまの向上心を上げることになるだろうと思っていたのですが、どう考えても、 僅差で僕が勝ってしまう展開になってしまって……結局、勝ってしまいました(失笑)。特に、その患者さんは、その病棟の中でもオセロが得意な方、と聞いていたので、やってはいけない失敗でしたね。

あらら……。でも、常に相手がいることですから、コントロールできない部分もありますよね。

そうですね。基本的に、精神看護では「肯定も否定もしない」、というのがコミュニケーションのベースにあると思います。患者さまは、「もう自分はダメだ」などのネガティブな感情だったり、「治療なんて必要ない!」 などの開き直りであったりを使い 分けてきます。「肯定も否定もしない」というルールは分かるけれども、その肯定と否定のボーダーラインが良くわからないな、って思いました。
さっきの話に戻ってしまいますが、やはりこれも場数を踏まないと、そのボーダーラインは体得できないのかもしれませんね。

場数以外の方法として、何かアイディアはありますか?

空き時間に電子カルテをしっかりと読み込んでおくこと、談話室などでは、傍観せずに、 積極的に関わっていくことが大切だと思います。

なるほど。入念な準備とコミュニケーション。どちらも看護師にとって、重要なスキルですね。
今日はありがとうございました。

先輩看護師の実習記録インタビュー

どの実習の時でも持っていくポケットサイズのノートには、検査基準値やフィジカルアセスメントなどを記入。

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精神看護学の実習ノート。時系列に見出しをつけて、わかりやすく工夫してある。

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