先輩看護師の実習記録インタビュー
先輩看護師の実習記録インタビュー

第6回 老年看護学

今回インタビューを受けてくれた先輩
Sさん
・お住まい:東京都
・年齢性別:20代女性
・対象実習:老年領域

先輩看護師の実習記録インタビュー

●老年看護の特徴


まず、基本的なことではありますが、老年看護実習ならではの特徴はありますか?

そうですね。急性期とは、また種類の違う忙しさがあると感じました。
急性期の病院実習では、救急車の受け入れがあったり患者さんの回転が速かったり、医療処置面での忙しさがあると感じました。
一方、老年看護実習でお世話になった回復期の病院では、医療行為よりも生活援助が多いと感じました。

具体的に教えて頂けますか。

当たり前のことですが、ご高齢の患者さんは身体の機能低下があるため、環境整備にも気を配ります。例えば、成人では大きな問題にならないような障害物でも、老年の患者さんにとっては、転倒などのリスクになる場合があります。
また、聴覚・視覚などの認知機能が低下していることも多いので、コミュニケーションの取り方にも配慮しました。具体的には、耳の遠い方には大きな声で話す・文節で区切って話す、視野が狭い方には顔の前に見せたいものを持ってきて話すなどです。

ご高齢の患者さんと接する上で、当たり前のようですが、大切な配慮ですね。

はい。併せて、その方のできること・できないことを理解して接することも大切だと感じました。
例えば、靴を履けるけれど、脱ぐことはできないかもしれない。介助をし過ぎることは、その方の身体機能をさらに低下させてしまったり、尊厳を傷つけてしまったりするため、配慮が必要ですよね。
事前にカルテで情報収集をしたり、自分で観察したりして、生活援助の内容を考えるようにしていました。

●失語症の患者さんとのコミュニケーション


実習では、どんな病院でどんな患者さんを受け持っていたんですか?

回復期の病院で、失語症を患っている80歳の男性を担当しました。
失語症と一言で言っても、脳の損傷部位によって症状には個人差があります。私が担当した患者さんの場合は、言葉を聞き取る能力と発語の能力、両方に症状が出ていました。

その患者さんとのコミュニケーションで、工夫した点はありますか?

まずは、とにかくめげずに話しかけました!(笑)
そのうちに段々と、お人柄や発語のパターンがわかってきて、患者さんの発する言葉が聞き取れるようになってきました。
また、短い発語であれば聞き取れるので、私から2つの選択肢を提示するような質問を繰り返して、意思疎通を図る工夫をしました。

慣れていないと、大変ですよね。うまくいかなかった時もあるのではないでしょうか。

ええ、一度で理解できない時もありました。最初は、「何度も聞き返すことが失礼なのでは・・・」と思っていたのですが、「患者さんのことを理解したい!」という一心で聞き続けました。
患者さんも私も、「わからなかったら聞いていいんだ」とお互いに思えたことが、私たちのコミュニケーションを格段に密なものにしてくれました。

意思疎通ができている、と初めて感じた瞬間はどんな時でしたか?

担当になった当初、昼食の度に、患者さんが私に話しかけてくれたんです。でも、残念ながら、何をおっしゃりたいのか、聞き取ることはできませんでした。
ところがある日、「君はごはん食べたのか?」とおっしゃっているとわかったんです!それがとても嬉しくて。そこから、「私は○○を食べましたよ。患者さんの好きな食べ物は何ですか?」など、会話をすることができるようになりました。
そういった、意思疎通の成功体験を積み重ねることによって、自信にもなりました!
最初は正直、きちんと担当できるか不安でしたし、患者さんも私の様子を伺っていらっしゃいましたが、実習最終日には「行かないで~!」という表情を見せてくれるほど、心を開いてくれました。

●指導者さんとの関わり


指導者の看護師さんとのやりとりで記憶に残っていることはありますか?

口腔ケアの方法について話しあった時の事をよく覚えています。

詳しく教えていただけますか?

はい。私は、【歯ブラシと受け皿を使って洗面所で行う】ことを提案したのですが、指導者さんは、【吸引式の歯ブラシ】を提案してくれ、その上で「どちらの方法を採用するか、自分で考えてみて」と課題をもらいました。

その課題について、どのように考えましたか?

嚥下の良くない患者さまだったので、【吸引式の歯ブラシ】も確かに良い案だと思いましたが、【歯ブラシ】でのケアを提案しました。理由としては、ご自宅に戻られた後もケアができるようにしたいと考えたからです。
退院後は、ご自宅に戻り奥様と2人での生活の予定でした。ある時、奥様から「夫が元気になっていくことは嬉しいが、失語を患っている夫と二人で暮らすことが、正直不安なんです・・・」というお話を伺っていたんです。なので、入院中だけでなく、退院後も患者さんと奥様が継続できるケアがベストだろうと考えて、提案しました。

指導者さんはなんとおっしゃいましたか?

私の案とその意図を聞いて、きちんと承認してくださいました。
私からも、「なぜ吸引式の歯ブラシをご提案いただいたのか」と意図を伺ったところ、「肺炎を起こしかけていたため、現状をよくする目的であれば良い案だと思い、提案したんですよ。」と教えてくださいました。

口腔ケアの方法ひとつをとっても、学びの多いやりとりになりましたね!

●目指す看護師像


将来は、どのような看護師さんを目指していますか?

実は、老年実習でお世話になった病院に就職することを決めたんです!

そうなんですか!なぜ就職先としてその病院を選んだんでしょうか?

回復期病棟で、患者さんとご家族とゆっくり向き合いたいと思ったからです。
実習中、急性期であっても、ご家族のケアもするようにとの指導はありましたが、どうしても後回しになってしまいがちだと感じたことも、大きな要因です。

回復期では、看護師だけではなく、リハビリスタッフさんとも連携が強いと聞きます。

はい。その病院でも、毎朝、看護師だけでなくリハビリスタッフも交えて一緒にカンファレンスを行います。毎日顔を合わせてコミュニケーションをとっているというのが、素晴らしいと感じました。

実際の業務中の連携はありましたか?

はい。ナースコールに対しても、看護師だけでなく、リハビリスタッフさんも対応してくださっていて、OT(作業療法士)さんとシーツ交換をしたり、PT(理学療法士)さんが排泄介助をしてくださったりと、他職種とがっちりと連携し合うチーム医療を現場で感じることができました!チーム内での業務分担の線引きが緩やかだからこそ、看護師としての専門性を考える機会にもなりました。入職後、回復期病棟の看護師としての専門性を、極めて行きたいと思います!

先輩看護師の実習記録インタビュー

手書きのペーパーペイシェント。個人情報は含まず、実習のチームメンバーと議論しながら作成したもの。手書きで細かく書き込まれています。

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