2016年(第105回) 看護師国家試験 午前

問題78 : うつ病(depression)で入院している患者が「自分は重大な過ちで皆に迷惑をかけてしまいました。死んでおわびします」という妄想を訴えた。この患者にみられるのはどれか。

  • 1. 罪業妄想
  • 2. 心気妄想
  • 3. 追跡妄想
  • 4. 被毒妄想
  • 5. 貧困妄想

問題79 : 訪問看護師が人工肛門を造設して退院した在宅療養者を訪問すると「便が漏れるため外出ができない」と相談を受けた。観察すると、ストーマパウチの面板が皮膚に密着していない。看護師の対応で適切なのはどれか。

  • 1. 無菌操作で交換する。
  • 2. 頻回に交換するよう説明する。
  • 3. 面板を温めて皮膚に貼付する。
  • 4. 面板を人工肛門より小さめに切る。
  • 5. 腹壁の皮膚を寄せて面板を貼付する。

問題80 : トリアージタグを装着する部位の優先順位で適切なのはどれか。

  • 1. 頸部→右手→左手→右足→左足
  • 2. 頸部→左手→左足→右手→右足
  • 3. 右手→右足→左手→左足→頸部
  • 4. 右手→左手→右足→左足→頸部
  • 5. 左手→右手→左足→右足→頸部

問題81 : 立ち直り反射に関与するのはどれか。2つ選べ。

  • 1. 視細胞
  • 2. コルチ器
  • 3. 圧受容器
  • 4. 化学受容器
  • 5. 頸筋の筋紡錘

問題82 : ヒト免疫不全ウイルス<HIV>の感染経路で正しいのはどれか。2つ選べ。

  • 1. 感染者の嘔吐物との接触
  • 2. 感染者の咳による曝露
  • 3. 感染者の糞便との接触
  • 4. 感染者からの輸血
  • 5. 感染者との性行為

問題83 : 慢性腎不全(chronic renal failure)によって起こるのはどれか。2つ選べ。

  • 1. 低血圧
  • 2. 低リン血症
  • 3. 低カリウム血症
  • 4. 低カルシウム血症
  • 5. 代謝性アシドーシス

問題84 : 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律に定められているのはどれか。2つ選べ。

  • 1. 離婚調停の支援
  • 2. 成年後見制度の利用
  • 3. 保健所による自立支援
  • 4. 婦人相談員による相談
  • 5. 裁判所による接近禁止命令

問題85 : パルスオキシメータによる経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>の測定に適した部位はどれか。2つ選べ。

  • 1. 背部
  • 2. 上腕
  • 3. 指先
  • 4. 耳たぶ
  • 5. 大腿部

問題86 : Aさん(60歳、男性)は、転倒して第5頸椎レベルの脊髄を損傷した。肩を上げることはできるが、上肢はわずかに指先を動かせる程度である。呼吸数22/分、脈拍86/分、血圧100/70 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>97%であった。Aさんは「息がしづらい」と言っている。Aさんの状態で適切なのはどれか。2つ選べ。

  • 1. 低酸素血症(hypoxemia)がある。
  • 2. 胸郭運動がみられる。
  • 3. 無気肺(atelectasis)を起こしやすい。
  • 4. 腹式呼吸を行っている。
  • 5. 閉塞性換気障害(obstructive ventilatory impairment)を起こしている。

問題87 : Aさん(35歳、女性、会社員)は、動悸、手指の震え及び体重減少があり、受診したところ、頻脈と眼球突出とを指摘され抗甲状腺薬の内服を開始した。Aさんは看護師に「仕事のストレスは寝る前にビールを飲むことで解消するようにしているが、ちょっとしたことでイライラして眠れない」と話した。Aさんへの説明で適切なのはどれか。2つ選べ。

  • 1. 「仕事を休みましょう」
  • 2. 「禁酒する必要があります」
  • 3. 「積極的に運動しましょう」
  • 4. 「発熱したときは受診してください」
  • 5. 「病気が原因でイライラしやすくなります」

問題88 : Aさん(42歳、女性)は、2週前から腰痛と坐骨神経痛とを発症し整形外科で処方された鎮痛薬を内服している。帯下が増えて臭いもあるため婦人科を受診し、子宮頸癌(cancer of the uterine cervix)と診断された。進行期を決めるためにAさんに行われる検査で適切なのはどれか。2つ選べ。

  • 1. ヒトパピローマウイルス検査
  • 2. 小腸内視鏡検査
  • 3. 腎盂尿管造影
  • 4. 脊髄造影
  • 5. CT

問題89 : 児の免疫に関する説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

  • 1. 胎児期は胎盤を通じて母体からIgG を受け取る。
  • 2. 出生後は母乳からIgM を受け取る。
  • 3. 生後3か月ころに免疫グロブリンが最も少なくなる。
  • 4. 1歳ころから抗体の産生が盛んになる。
  • 5. 3歳ころにIgA が成人と同じレベルに達する。

問題90 : 500 mLの輸液を50 滴/分の速度で成人用輸液セットを用いて順調に滴下し、現在80分が経過した。このときの輸液の残量を求めよ。ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

  • 1. 100mL
  • 2. 200mL
  • 3. 300mL
  • 4. 313mL
  • 5. 433mL

<長文問題> 次の文を読み91~93の問いに答えよ。Aさん(64歳、女性)は、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)で通院加療中である。 1週前から感冒様症状があり市販薬を服用し経過をみていたが、呼吸困難を訴えた後、反応が鈍くなり救急車で搬送された。Aさんは肩呼吸をしており、発汗が著明で口唇は乾燥している。体温38.3 ℃、呼吸数35/分、脈拍108/分、血圧96/70 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>89%であった。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ-30。動脈血液ガス分析では動脈血酸素分圧<PaO2>60 Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>68 Torr、pH 7.29 であった。

問題91 : この時点でのAさんのアセスメントで誤っているのはどれか。

  • 1. 脱水である。
  • 2. 意識障害がある。
  • 3. アシドーシスである。
  • 4. ショック状態である。

<長文問題> 次の文を読み91~93の問いに答えよ。Aさん(64歳、女性)は、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)で通院加療中である。 1週前から感冒様症状があり市販薬を服用し経過をみていたが、呼吸困難を訴えた後、反応が鈍くなり救急車で搬送された。Aさんは肩呼吸をしており、発汗が著明で口唇は乾燥している。体温38.3 ℃、呼吸数35/分、脈拍108/分、血圧96/70 mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>89%であった。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>Ⅱ-30。動脈血液ガス分析では動脈血酸素分圧<PaO2>60 Torr、動脈血炭酸ガス分圧<PaCO2>68 Torr、pH 7.29 であった。

問題92 : Aさんは肺炎(pneumonia)による急性呼吸不全と診断され、点滴、膀胱留置カテーテルの挿入および気管内挿管が実施された。このときのAさんの観察で最も注意すべき状態はどれか。

  • 1. 乏尿
  • 2. 血圧上昇
  • 3. 末梢冷感
  • 4. 下肢の浮腫
  • 5. 呼吸音の減弱